既に派遣で働いている人には常識ですが、初心者の方向けに説明します。みなさんが登録する派遣会社を「派遣元」と呼び、みなさんが派遣されて実際に働く職場を「派遣先」、みなさんのことは「派遣スタッフ」と呼ばれます。みなさんが契約するのは「派遣元」です。お給料をもらうのも「派遣元」からです。

派遣で働く女性は多いですね。みなさん、なぜ派遣で働いているのでしょうか?

	派遣スタッフA子さん
	「26歳です。前いた会社は倒産しました。来年結婚を控えているので短い期間だけ働ける派遣の仕事を選びました。」
	派遣スタッフB子さん
	「前の会社は残業が多くて、疲れきってしまい、退職しました。趣味のダンスを続けられるよう、残業のない派遣の仕事に就きました。」

また、こういう人もいます。

	派遣スタッフC子さん
	「英文科で勉強し、学生時代から商社で働くことに憧れていました。でも商社に入社することはできず、結局、今のメーカーへ。今回、やはり商社に勤めたいという希望が捨て切れず、派遣で商社の事務になりました。」

派遣のメリットは他にもあります。

	自分で求人を探さなくてもいい
	研修が受けられる　(無料と有料のところがある)
	比較的、時給が高い

	派遣スタッフD子さん
	「派遣はやはり正社員ではないため、『すぐ変わるから』というイメージで扱われ、責任ある仕事はまかされない気がする」
	派遣スタッフE子さん
	「ボーナスがないので、正社員の人たちが『ボーナス出たから、飲みに行こう!』と言っても、仲間に入れず、寂しかった」
	派遣スタッフF子さん
	「先日、正社員の女性が辞めるとき送別会があった。私は派遣先を変わるとき、送別会をしてもらったことがないので、正直うらやましかった

他にも派遣のデメリットとしては

	身分が不安定（次の仕事があるか不安）
	給料が上がらない

などがあげられます。

以上のようなメリット・デメリットを理解した上で、派遣登録するとよいでしょう。

また、私が考えるメリットは「仕事の相談にのってくれる担当者がいる」ということです。

通常、職場の不満や悩みを相談する相手はなかなかいません。上司に相談しようとしても、その上司がそもそも苦痛の原因だという場合もありますね。そういったときに、派遣元の担当者は強い味方になります。

「指示命令がわかりづらい」「無理な要求が多い」など、仕事上の具体的な問題点は派遣元に相談します。また、残業などの取り決めが明確なところも、派遣のメリットといえます。

契約が明確なので、違った場合、例えば「残業したのに残業代が出ない」などの場合は、派遣元の担当者に相談します。

先日、こんな相談をもらいました。

「派遣先で残業代も出ないのに、毎日3時間もの残業をさせられます。　派遣元に相談したところ、生返事でとりあってくれません。どうしたらいいでしょうか?」

といったものでした。

派遣元には担当者とその上司がいますので、担当者で拉致があかない場合はその上司にも連絡をとります。あまり対応が悪いようなら、派遣元を変えるしかありません。派遣会社に登録する際は、複数してもかまいません。むしろ複数のところに登録して、担当者の対応など見て決めるのもいいでしょう。

とにかく働く先を選ぶのは、あなたの自由です。派遣元も派遣先もあなたに選ぶ権利があるのです。

ただし、派遣で一般事務をやるには、「見えない年齢制限」というものがあると思ってください。具体的に言うと30歳過ぎると派遣の仕事はぐっと減ります。能力や経歴により個人差がありますが、それが実情です。

これは派遣に限らず、一般事務全般に言えることですが、「誰でもできる仕事は若い人に」というのが普通です。30歳を過ぎたら、何かのスペシャリストになるよう、スキルを身につけていきましょう。